コヘレトの言葉– tax –
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あざ笑う蝶【コヘレトの言葉解説 〜ソロモンの虚しさ〜】#1
ソロモンの伝説とコヘレトの言葉 言い伝えによれば、ソロモン王が庭を散歩しながら自分の成し遂げた偉大な業を考え巡らせしていた時(彼は丁度壮麗な神殿を建て上げたところでした)、ふと2匹の蝶がせわしげに交わしている会話を耳にしました。伝説では、... -
全世界の成り立ちの原点に立って【コヘレトの言葉解説 〜すべてはむなしい〜】#2
コヘレトの言葉と創造 「コヘレトの言葉」は、聖書自身がそうでありますように、世界の創造時という原初から始めております。すなわち、この世の創造からです。本書のモットー(標語)であるヘブル語の「ヘベル」(「空しい」)を七度繰り返した後、著者は... -
快楽と事業と知恵、そして神【コヘレトの言葉解説 〜すべてはむなしい〜】#3
「試み」 さて、私たちの人生は、今や「検証」されることになります。「コヘレトの言葉」は、「試み」という特別な用語を用いております。「さあ……お前を試みよう」(2の1、口語訳)と。そして、このテストは、人生における三つの価値、すなわち、快楽、事... -
時と永遠【コヘレトの言葉解説 〜すべてはむなしい〜】#4
すべて時にかなって美しい ヒッポの聖アウグスチヌスは、かつて言いました、「時とは何か? もしも、誰もこれを私に訊ねる者がいないとしても、私はそれが何であるかを知っている。しかしもしも、私がその質問者にそれを説明したいと願ったとしても、私に... -
他者総論【コヘレトの言葉解説 〜すべてはむなしい〜】#5
太陽の下にある空しさ 「コヘレトの言葉」は、今や神学から倫理の問題へと移動いたします。快楽とか業、人生、死、永遠、悪といった重大な形而上学的諸問題に関する抽象的思惟より、今や改めて、「太陽の下」(3の16)にある「空しい」世界の出来事に戻っ... -
宗教と権力と金銭【コヘレトの言葉解説 〜すべてはむなしい〜】#6
コヘレトの警告 「コヘレトの言葉」は、倫理の一般原則を述べるのに、これまでは第一人称で語って来ております。さて今や、著者は、不特定の聴衆に向かって、二人称単数で呼びかけ、さまざまな忠告を与える方向へと移動いたします。ここに与えられている忠... -
魂の渇き【コヘレトの言葉解説 〜すべてはむなしい〜】#7
欠けているもの たとえ、私たちがすべてを所有し、しかもそれらすべてを神からの賜物として受けているとしても、それでもなお私たちには本質的な何かが欠落しております。「コヘレトの言葉」は、これを、「人の上にある大きな悪」(6の1の直訳)①と呼んで... -
人生は美しい【コヘレトの言葉解説 〜すべてはむなしい〜】#8
『コヘレトの言葉』と『創世記』 私たちは今や、本書の後半部に達しています。前半「第1章から第6章まで」では、空しいということについての繰り返された決まり文句「これも空しい。風を追うようなことだ」(1の14、2の11、17、26、4の4、16、6の9を参照)... -
悪事とそれに対する処罰【コヘレトの言葉解説 〜すべてはむなしい〜】#9
賢い人 私たちは、人が知恵を捉えようとしてなす苦闘について学んでまいりました。そして今や、「人の知恵は顔に光りを添え」(8の1)るのです。それはあたかも、彼が遂にあの捉えがたい女性を捕らえ得たかの如くにです。そのフレーズは、祭司による祝福の... -
再度の問いかけに応える【コヘレトの言葉解説 〜すべてはむなしい〜】#10
「コヘレトの言葉」の問いかけ 「コヘレトの言葉」が私たちに残している場所は、まったくもって快適ではありません。人生と運命に関する私たちの質問は答えられないままになっております。私たちは確たる形では、どこへ行こうとしているかを知りません。そ...